『ゆうへ』
〜生きていてくれて、ありがとう〜
ディスカヴァー21という出版社から
「ゆうへ〜生きていてくれてありがとう」という本を
出版させていただく事になりました。
息子を失った悲しみのため、
そばにいてくれた娘のことが見えなくなりました。
その間にも幼い娘は、小さな心と体で精一杯、ママへの愛を
受け取りたくてがんばってきたのかもしれません。
息子の死を見つめた時に、初めて娘が生きてくれていることに
感謝できるようになりました。そして、幼い娘の口から出た
精一杯の言葉を受け取るだけの余裕がやっとできました。
きょうだいを亡くして傷ついた心に傷ついてやれなかったことを
心から反省して、これからの娘との時間を
大切にしていきたいと思っています。
この本を読ん下さることで『きょうだいの死』という
見落としがちな問題をあたらめて考えてくださる
きっかけになっていただけたらと思います。
あの日からずっと何かを求めて生きてきて、その時その時で
感じる事や求めるものが変わってきました。
ずっと何かを探して生きています、でも、何を探して生きているのか
自分でもよくわかりません。
あの時、生き残ってしまった私が、いき続けるための言い訳を
さがしているのかもしれません。
息子のもとに行ってあげれないそんな自分への言い訳・・・
でも、今は、心から生きていたいと心から思います。
あの時に生きてくれていた娘のために・・・。
この思いを伝えたいと頑張っているけれど空回りしてしまいそうで
今を見つめる時間を少しでも多く持ってそして、歩いていきたいと思っています。
そう思えるようになった今が私と娘の出発点・・・
一緒に考えて歩いていけたらと思います。
2003年9月3日 |