北海道のある小学校の1年生の担任の先生から
「『将君のホームページ』を授業で使わせていただきました。」と
メールをいただきました。

全校生徒50人、1年生が6人だけという小さな小学校です。

ここでは、その先生が、授業のことを書かれた学級通信の
内容をご紹介させていただこうと思います。

一年生の、素直で純粋さが、たくさんあふれている素敵なお手紙を
主人と一緒にほほえましく読ませていただきました。



○○小学校の1年生のみんなへ



みんながいっしょうけんめいかいてくれたおてがみを
しょうくんとゆうちゃんのパパといっしょに
よませてもらったよ。

みんなからとってもすてきなおてがみがとどいて
すごくうれしかったよ。

ほんとうにありがとうね。

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「北海道のある小学校の一年生のクラスの学級通信から」


〔将君への手紙〕


子どもたちは、純粋です。素直です。

幼い時期に心に響く話を聞かせることは、心を豊かにします。

今回、道徳の授業で取り上げたのは、将君への手紙というお話です。


導入されたばかりのパソコンとプロジェクターを使って、
子どもたちに写真を見せながら話をしました。



それは、家族のおはなしです。
双子の赤ちゃん、将君と優ちゃん、お父さん、お母さんの
4人の家族の写真を見せました。

お父さんとお母さんは、やっと生まれた双子の赤ちゃんを
とってもかわいがっている様子が写真からも伝わってきます。
しかし、この幸せな家族に、あるとき事件が起こります。

1995年1月17日の阪神大震災です。


崩れた家の写真を見て、子どもたちの顔は、
驚いたような、悲しい表情になりました。
ちょうど生まれたころの話。

そのときの様子をお母さんが書いたものを読みました。

タンスの下敷きになってしまった将君。
それを助けようと必死のお母さん。

しかし、助けることができずに将君は、亡くなってしまったことを話しました。

「かわいそう。」

そんな声が聞こえていました。


将君のお母さんは、その5年後、将君のことを忘れたくない、
将君のことをたくさんの人に知って欲しいとホームページをたち上げます。


その中にある、お母さんから天国の将君への手紙には、
将君を大切に思う親の気持ちがあふれています。

その手紙を読んで子どもたちに聞かせました。

「しょうくんを助けてあげられなくてごめんなさい。できることならかわってあげたい。」

親の子どもに対する無償の愛を感じて欲しいとの願いがありました。


子どもたちは、シーンとして手紙を聞いていました。
そして、将君やお母さんに手紙を書くことにしました。



紹介します。

☆おかあさん、なかないで。しょうくんもおかあさんのことをてんごくでみてるか
ら。いまおかあさんにおてがみをかいてるよ。しょうくんもおかあさんのこころでう
ごいているよ。だからげんきにして。(みさき)
☆かわいそう。しょうくん(かずとし)
☆しょうくん、しんでもげんきでね。あんまりねつとか、かぜとかひかないでね。お
かあさんげんきでね。(あやか)
☆しょうくん、こんなじしんがなかったらよかったかもね。おかあさんもしんぱいし
てるよ。しょうくんいまなんさい?いまげんき?おかあさんもじぶんがしんでればよ
かったのっておてがみにかいていたよ。もしかえってこれたらよかったのにね。(り
な)
☆しょうくんのおかあさん、いまもげんきですか?(さすけ)
☆ きょう、わたしは、しょうくんのことをみて、ほんとうに悲しいと思います。
しょうくん、1ねんせいのみんなで、しょうくんのことをみているから、しんぱいし
ないでね。しょうくんのおかあさんのてがみをみてあげましたか?みんなでしょうく
んのことをみているからね。(ひかる)


どの子も将君のことを、すごく真剣に純粋に
受けとめていた優しい気持ちが手紙に表われていると感じました。

さすけくんは、なかなか、お手が書けずに頭を悩ませていました。

「書きたい事は、あるんだけどなかなか言葉にできない。」と話していました。

こころの深いところにしみる話だったのではないでしょうか。



子どもたちの手紙は、メールで、将君のお母さんに届けたいと思います。


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