ママの想い


こんなママでいたいな。現実は……

イラスト by すずらん さん

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震災から7年目
10月

2001年10月30日

久々にホームページを再開することにしました。トップの写真は7年前の今日の幸せだった日々の写真です。将くんのいる写真の日付を見たときにその日と同じ日だったりすると、すごく寂しくなります。会いたくても抱きしめたくても、もう会えない、抱きしめてあげれない。その寂しさは、本当に経験したものにしかわからないと思う。震災からもうすぐ7年が経ちます。待っても待っても戻ってきてくれない。どんなに辛い思いをしていても神様は、私に将君を返してくれない。会える日まで自分の力で歩いて生きていかないといけない。それはわかっているけれど、会いたい気持ちはどうしようもない。

ホームページをお休みしている間にいろんな事を考えました。そして、ずっと悩んでいたことの結論を見つけました。些細なことだけど、そのことに気がついて心が楽になりました。自分の気持ちに自信をもって生活していきたいと思う。きっと、またホームページをお休みしたくなるときがあると思うけれどそのときには無理をしないでお休みしたいと思う。

きっとまた、何かを見つけるきっかけになると思うから・・・。
ここ何日か、いつホームページを再開しようかと思うようになった。何か気持ちの区切りを持って再開したいと思っていた。

トップページの『ゆうちゃんのいいと思う世界』を、ゆうちゃんが目を輝かせて話してくれた。一番言いたかったのは、ふしぎなりんごのある世界だったようだけど、一番最初に 『将君がいて・・・』と言うのを聞いて、すごくうれしかった。それを聞いて、ホームページを再開しようかなって思った。
ゆうちゃん,頼りないママだけど、いつもそばにいてね♪

2001年10月29日

今朝、ゆうちゃんの頭痛がひどくて、学校に行けないというので休ませることにしました。熱もなかったので、無理に行かせてもよかったけれど、今日は、気持ち的にもゆっくりさせようと思いました。

頭痛は、昨日の夕方からひどくなりました。私が怒ったことや、頭痛の事を本人に色々聞いたり言い過ぎたりしたことで、ゆうちゃんも自分でどうしていいのかわからなくなってしまったんだと思います。二人で朝、2時間ほど寝ました。起きると、担任の先生からの留守電が入っていて、その留守電を聞いて、みんなが自分が休んでいることを心配してくれていること、仲良しの友達が明日のお誕生日会に優ちゃんが来れなくなったらどうしようといってくれている事を聞いて、あっという間に元気になってしまいました。

きっと、私も優ちゃんの前で頭痛についていろんな人に話しすぎたかなって反省しました。聞いていないようで気にしていたのかな?必要以上に自分が病気かもしれないということを感じさせていたような気がしています。

その電話を聞いてから、優ちゃんはすごく元気になって『オイオイ、学校休んでいるんだから寝てないと・・・』というほどいつも通りでした。

夕方、仲良しのお友達が連絡帳を持ってきてくれて、ますます元気が出たようでしばらく一緒に遊んでいました。私もそうだけど、友達の力ってすごいね。親子で友達に元気をもらっています。友達に感謝です。



2001年10月28日
のち
今日は、パパさんは、お昼過ぎまでお仕事でした。朝から二人でだらだら過ごしていました。でも、あまりの部屋の汚さと、ゆうちゃんのだらだらさのため、久々に、怒ってしまいました。それをきっかけに、ゆうちゃんは頭痛を訴え始めました。昨日の夜中、寝ているときに家具で頭を打ったようで、そこが痛いと言っていたけれど、それだけなじゃいよな。頭痛の原因は、私が関係しているんだろうな。そして、優ちゃん自身、頭痛のときのどうやって先生に言ったらいいのかなど、随分、気づかないうちに重荷になっている様子でした。

いろんな事が、絡んで起こっているんだろうな、頭痛・・・。
私自身もどうしてあげたらいいのかわからない。とりあえず、今は、頭痛を受け入れてあげることかな?できることといったらね。

1日に、検査の結果がでて、なんともなかったら、治療の方向(ストレス)も決まってくるんだけどね。



2001年10月26日

久しぶりに日記以外の更新をしようと思っています。お休みしているのに日記だけ更新ってちょっと変かな?お休みになっていなかったりして・・・。ホームページをお休みて一週間以上が経ちました。その間、随分心も落ち着きました。相変わらず、きちっと心の中は整理できていないけれど、また、将君と向き合って歩いていこうかなって思えるようになってきました。
再開するに当たって、更新してからという思いがありました。でも、何を更新しようかと考えていたのですが、アルバムを追加することにしました。わずか1年半分しかない写真の中からとりあえず何枚かをピックアップしました。
なるべく二人が仲良くしているかわいい写真を選びました。確かに生きていた証の写真。その写真の中から飛び出してきてくれそうな感覚で、まじまじと写真を見ていました。まだまだ小さくて、かわいくて仲良しで・・・。やっぱり涙が出てきました。悲しいけれど涙を出すと気持ちがすっきりします。辛いのに泣けないことのほうがもっと辛いです。

うちの小学校では、高学年になると何泊かする体験学習があります。今、高学年の子供たちがそれに行っています。そして、明日久しぶりに帰ってくる予定です。ふだんから離れ離れになって過ごしているうちの兄妹たち・・・。ゆうちゃんに「あした、○年生たちと一緒に将君も帰ってきたらいいのにね」と言いました。ゆうちゃんは「将君は○年生じゃないでしょ、行っていないから帰ってこないよ」という冷静な答・・・(笑)。そうだよね、まだ2年生だもんね。『じゃあ、ゆうちゃんが○年生のときの体験学習の時には、一緒に帰ってくるのかな?』なんて、言いたくなったけれどやめました。「明日じゃなくてもいいよな・・・。あと何年か先でもいいから帰ってきてほしいな♪」なんて真剣に思った私でした。

今から、アルバムのお部屋の更新をします。
アルバムのページ10/26
アルバムのページ7/5

2001年10月25日

元気が抜けきれないどんな感じかといえば、おもいっきり伸びをするけれど天井がひくくて、伸び切れない状態。気持ちだけは、伸びをしたいんだけどね(笑)
まだ、色んな想いが頭をふらふらしていて水槽の中で水が揺れていて落ち着かないみたいにね。

すっきりするのは、きっと一生無理なのかもしれないけれど、頭の上にいつも何かがある感じです。

そんな中、今日は気分がいいです。ちょっと楽しいことがあったから(笑)
こんなことで、元気になっていいのかな?なんて思うんだけど・・・。
もう少し、HPの再開は先になりそうです。心配してくださってたくさんの方が、メールを下さっています。ありがとうございます。

ネット仲間で文集をを発行することにしていたのが、先日ようやく印刷に出されました。私は、結局ほとんどお手伝いできなかったので、申し訳なく思っています。中心になってくださった方たちありがとうございました。
文集が届き次第、HPにアップしようと思っています。(私原稿だけ)

子供を亡くした親の会の文集原稿の締め切りのお知らせがきた。そちらの方も書きたいと思っています。でも、色々急がしくてそっちに手が回るかちょっと心配です。

今、地域の役員を引き受けています。気分のいいときにはいいけれど、それ以外は結構重荷になっていて、私のストレスの原因になったりすることもあります。そんな、しがらみから抜け出せると随分ストレスが減るだろうなって思っています。来年もそれを引き受けないといけない状況です。結構辛い。でも、自分の心のケアや私がしたいと思っている子供たちの心のケアの予定が入っているときには、断るつもりでいます。

2001年10月20日

今日は、さつまいも掘りに行ってきました。

その場所は、将くんを天国へ送った火葬場の横を通って行く場所。
2年前に、初めてここに引越ししてきて、さつまいも掘りに初めて行った時は何も知らずに出かけて、そこを通ったときに将くん旅立たせた場所だと気がついた時は、すごくショックで悲しかったけれど、将君が、そのさつまいも堀りの場所に導いてくれたようなきがした。

一年に一度、さつまいも掘りに行くときしか、そこを通ることはないけど昨日も色んな思いでそこを通ってきました。

行くときは、ゆうちゃんは、寝ていたので話せなくて、帰りにこの場所が、将くんを旅立たせてた場所だと話しました。毎年、話しているんだけど、覚えてないらしく、『え?ここだったの?教会で焼くんだと思っていた(表現がストレートです(^◇^;))』と、言っていた。何度か話すうちに覚えてくれるでしょう(笑)。

そのあと、ゆうちゃんが言った言葉
『将君がいたら「おいも掘り」楽しかっただろうね・・・』、

私は、『ママもそう思う』と答えました。
普段は、あまり将くんの事を思わないって言っているゆうちゃんだけど、ちょっとした時に、将くんの事を考えてくれているんだなってうれしかった。

ゆうちゃんにも、もう一度将くんと一緒に遊ばせてやりたいな。

パパさんとも、『将君が生きていたら、学校の宿題うつしあいっこしたりするのかな?』なんて、話していました。


2001年10月19日

ホームページをお休みしているのに、密かに日記を書いている私・・・(^^ゞ

今日は、ゆうちゃんのクラスのお友達が、5人遊びに来てくれました。仏壇を見たお友達から、将くんのことについての質問がありました。
お友達 C君 『これ誰?』
私 『優ちゃんの双子の兄弟だよ』
お友達 A君B君 『俺知ってるで!』
お友達 A君『ゆうちゃんは、妹やったん?お姉ちゃんやったん?』
私『双子で、ゆうちゃんのほうが1分だけ妹だよ。』
ゆうちゃん 『そうそう・・・』

C君は、仏壇をあまり見たことがないみたいで、仏壇においてある「りん(鐘)をみて、『これ何?』と、聞いてきた。
A君 『俺知ってるで!』といって
仏壇の前に正座して、リンを鳴らして手を合わせてくれた。
きっと、形だけだと思うけれど、その姿にちょっと感動してしまった。

この会話は、本当に自然で、私も自然にいろんな事を話せた。
時々だけど、ゆうちゃんのお友達がきてくれたときに、こうやって将くんの話題をしてくれること、すごくうれしいな。
大人の人のほうが、いろんな事に気を使って、何も言ってくれなかったり、『思い出させてしまってごめんね』なんて、気を使ってくれる。

いつも、将くんの話をするときに気を使わないで、と思う。子供は、そんなことがなくて、すごく気持ちがいい。子供の純粋な部分に触れたようでうれしかった。

夜に、ゆうちゃんが、また将くんの話をはじめました。
『ママ、将君が生きていたらどんな子になっているかな?A君みたいかな?それともB君みたいかな?それともD君みたいかな?』

『将君は、お外で遊ぶのが好きだったから、きっと元気のいい子になっていると思うよ。』と答えました。

2001年10月18日

ここ2、3日、雨が続いて、気分も落ち込みがち。講習会をうけて、色んな想いが頭を駆け巡っています。あまりにもたくさんの事を考えすぎて、頭が働かなくなってしまいました(笑)。3日間英語での講習を聞き続けたり、いろんな事を考えながらの講習会で、頭を使いすぎて、頭痛はするし、疲れるしで、3日間は、優ちゃんと一緒に早くから寝ていました。講習会の疲れも出てきたんだと思うけれど、急にホームページをお休みすることにしました。冬の気配を感じるとどうしても心は暗くなります。特に大きな理由は何だけど、ちょっと気持ちを切り替えるためのけじめとしてお休みしています。

その間に、ゆうちゃんとの時間を大切にしようと思っています。

再開予定は、わかりません。気分がよければ明日にでも再開するかもしれないし、だらだらと再開するきっかけを失ったまま、お休んでいるかもしれないし。


2001年10月12日

今日は、震災で親を亡くした子供たちの心のケアをする施設で『心の傷と悲しみをもつ子らへの心の癒しを考える講習会』に行ってきました。
講師の先生は、アメリカのダギーセンターといって死別に心を痛めている子供たちが回復の過程を歩んでいく際に体験を分かち合えるように愛情あるサポートを提供している癒しの家で、アメリカに200箇所あるセンターの第一号施設の所長です。続きは、後日に・・・。

2001年10月10日

今日は、気持ちが重い・・・。雨のせいかな?毎日の生活をそれなりに楽しく過ごしてるんだけど、時々ふっと暗くなる。元気なんだけど暗い・・・。

ゆうちゃんの頭痛がひどくて昨日、脳波の検査をしてきました。眠っているときの脳波を取るということで、睡眠剤を飲ませての検査。頭に電極?をたくさんつけられて、眠っているゆうちゃんを見て涙が出てきた。将君の姿と重なってしまったのと、もし、何か悪いものが見つかったらどうしようという思いとが一緒になったから・・・。検査中の約、40分を一人部屋の外で待っていた。

将君を連れて行った病院で床に寝かせて心臓マッサージをしていたときの将君を思い出した。大きな病院に行くたびにそのときの光景を思い出す。

あんなことがあったのに元気になっている私・・・。そんな自分を受け入れられるようになってきたけれど、それでも心が重く感じる。

今度はMRIの検査をします。大丈夫だと信じているけれど、もしかしたら・・・
なんて考えてしまう私。昨日は二人への思いが入り混じった複雑な日でした。

こんな日は、誰もいない世界でゆっくりしたいと思う。誰に会うことなくすべてを忘れられたらと思う。

今日、『おねえちゃんは天使』という絵本を読んだ。弟が生まれる4年前にお母さんのお腹の中で天使になったおねえちゃん・・・。
弟は、会ったことのないおねえちゃんを感じながら生きている。

学校で先生に「天国には,おいしいお菓子やジュースがあるの?映画も見れるの?」と先生に質問さする。先生は、「神様をからかう自分勝手な悪い子」だといって怒る。でも、大好きなおねえちゃんのいる天国にお菓子やジュース、映画がなかったらおねえちゃんが,かわいそうだから聞いただけ・・・。
理解してくれなかった先生に寂しさを感じたし、おねえちゃん思いの弟に感動した。

他の誰にも見えないけれど、弟にはおねえちゃんが見える。弟はおねえちゃんに色んな事を経験させてあげようとおねえちゃんと一緒に色んな事をする。一緒に遊んだり映画を見に行ったり,友達を紹介したり・・・
ほのぼのとしたお話だけど、切なくなるお話・・・

私が、私や優ちゃんの目を通して将君に色んな事を見せてあげたり,経験させてあげたいという気持ちと、その弟の気持ちが一緒で、なんだか切なかった。

今日は、たくさんの友達に囲まれているのに、なぜか孤独を感じる夜です。
それは、秋のせい?それともこの音楽のせい?